当時院生はハルトを含め四人でその内、少年が三名、少女が一名。


皆、殺人の罪を背負ってここに送致されてきた子供たちである。


凶行に至った理由はそれぞれであったが、院生五人に共通するのは、親の愛情を全く受けずに育ったという事であった。


院長はカリヤといった。宗教家でもあるカリヤは院生に自分のことを事を牧師様と呼ばせていた。


カリヤは五十代後半であったが、顔の色艶は良く見るからに健康そうであった。背は低く腹が出て太っていた。


牧師といっても服装はいつも普通の会社員が着るようなスーツ姿であった。