「やっぱ疲れてんじゃん」

「えっ?…大丈夫だもん」


律は私の手をとって、手首を握る。

…えーと?


「脈は乱れてないみたいだな」

「そうやって、すぐお医者さんになっちゃうんだからぁ~」

「ダメなの?」

「ダメじゃないけど、ダメ。今はただの“お休みの日のダンナさん”でいてよ」


律は笑った。


「はいはい、奥さんの言うとおりに」

「ねぇ、私もオソロにしていい?」

「えー、仕方ないなぁ」