“また泣く”って律に言われそうで、泣きたくなかったのに。

今日はどうしても止められない。


「…だから、私のせいなの」

「それは違うって!!」

「だって…」

「不安になるのは当たり前だろ!?柚希のせいでもなんでもないんだ…」


律はうつむいたまま言った。


「それに、オレだって同じだ。父親になる自覚なんて、全然なかった」


何も考えられず、頭が真っ白だった。



それだけ失意の底に沈んでいても、

それでも明日はやってくる。

生きている限りは。