律は何も言わずに、うつむいたまま。

次の言葉を選んでるみたいだった。

律に否定されなかったことで、その“予感”が当たってしまったことがわかる。

やりきれない気持ちが込み上げる。


「…私の…せいなの…」

「…柚希?」

「私が…迷ってたから。本当は心から“産みたい”って思ってなかったから…」


産みたい気持ちはあったけれど、不安なのは変わりなかった。

この子のために、自分の命を犠牲にできるのかな?

そう考えたら、逃げたくなるのが本音だったんだ。


「だから…こんな私をママにするわけにいかないって、神様が怒って取り上げちゃったんだよ…」


抑えきれず涙がこぼれた。