やっぱりよくわからない、カタカナだらけの薬を並べてみる。

律が帰ってくるまでに整理しなきゃ。


「ただいまー」

「…っ律!?早くない!?」

「明日デカいオペに入るから、体力温存しようと思ってさぁ」


テーブルの上を慌てて片付ける。

そのとき、

ひとつ大事な薬を落としてしまったことに、私は気付かなかったんだ。


「どうだった?」

「なにが?」

「診察だよ」

「…あぁ~、吉岡先生から聞いてないんだ?成績優秀だってさ」

「そか?よかったな」


難しそうな専門書を開いて、手順を確認してる律の背中に抱きついた。

なんか、この背中、無性に抱きつきたくなるんだよね。