「“患者さんに優しい医者”っていうのは、僕が思うには…」


今日は饒舌な吉岡先生が語りだす。

よっぽど結果が良かったのかな?


「酒もタバコもやめられない患者さんに“好きにしていいですよー”っていう医者じゃないよね?」

「…あぁ、そっか」

「そこはキッチリ“やめなさい”って言えるのが、優しさだと思う」


つまり、

律が激怒するのは“やさしさ”なの?

怒ったら相当怖いけどね…。


「大切に思うが故に、ってとこかな」

「そうですかねぇ?」

「愛されてるねぇ、いいなぁ若いって…」

「吉岡先生も若いじゃないですかっ!」

「僕なんてもうアラフォーなのに」


そんな雑談をして、診察室を出る。