「おはよう」


目が覚めて初めに聞こえた声。

少し疲れてるのか、ちょっとかすれてるんだけど、ちゃんと律の声。

ベッド柵にもたれかかって、私を覗き込んでいた。


「手術おわったよ」

「…私、生きてるねぇ…」

「うん、生きてるよ」

「そっか…まだ、夢見てるみたい…眠くて目があかないの…」

「もう少し寝てていいよ」


そんな律のお言葉に甘えて。

半分意識を失うみたいに眠りにつく。

麻酔の威力ってスゴイ。

だって、私の中ではほんの数時間眠ってただけだと思ってたけど、

実際はもう3日も眠ってたなんて。

眠り姫状態じゃん。