「変なことされてない?」

「なに、変なことって?」

「……触られるとか」


患者という立場上、診察っていう名目で全身くまなく観察されることもある…。

律にとっては、それが嫌らしい。

手術の傷も、胸だし。

キワドイよね。

だからって、今も“抜糸”を律が買って出て、部屋に来てるわけで…


「べつに、私ムネないから見ごたえなくないー?」

「そういう問題じゃなくって」

「じゃあヤキモチだ」

「…そうだよ、悪い?」


ムッとした表情の律。