「できるだけ自然な状態で、最後を迎えたいと思う」


自分で言葉にして、あらためて“最後”の重みを知った。


「正直に言うけどさ…」


律はうつむき加減のまま話し始めた。


「出産っていう負荷は、マジで危険なことになる。何が起こるかわからない。“もしも”の確率は、柚希の思ってるよりも高いんだよ?」

「…それでも。絶対に揺らがない」

「…ぜったいだな?」


大きくうなずいた。

無理矢理、機械で生かされたりすることは望んでない。

最後の最後まで私らしく生きたいから。