「口ん中にもの入れながらしゃべんな」 注意をするユキちゃんは自分の分のオムライスに手をつけず、少し離れたところで煙草に火をつけた。 「……ユキちゃんってさ何でいつも一緒に食べないの?」 「…別に」 晩飯を作ってくれた時はいつもそうだ。 いつもあたしが食べ終わってから、彼は冷めた料理を静かに食べ始める。 あたしは動かしていた手を止めた。 「…綾都?」