光をもとめて


ユキちゃんの腕についた雫を優しく拭き取った。


あたしは無意識にそのままユキちゃんの腕の傷跡にそっと触れて、優しく撫でていた。


あたしの行動にユキちゃんは目を見開いていた。


『…ほんと…。あたしと一緒だね』


ユキちゃんは見開いていた目をゆっくり細めて微笑んだ。


無表情のユキちゃんが初めて笑顔を見せたのがこの時だった。