「…綾都ちゃんほんとに家に帰んの? 帰るフリしてこの後、男と会う約束してるとかない?」 「ちゃんと帰るし、今日は約束なんてしてねぇよ!」 疑いの眼差しで顔を覗いてくる真白に、あたしはムキになって言い返した。 「そ。なら安心して仕事行ける」 真白はにっこり笑ってあたしの頭を撫でた。 「もぉ頭いじんのやめてよ!セットし直すの大変なんだから!」