「お前が好きなのは、俺じゃない。自分に優しくしてくれて、自分を肯定してくれる奴を好きなんだよ」 「…何言ってんの!?私は本当に真白を愛してるのよ!!!」 悲しげな顔と声で訴えてくる樹里から目を反らした時だった。 「ちょっといい?」 そこに立っていたのは前に見たことのある顔だった。 …そうだ―――雨の中…あの子に傘を差し出して、あの子の涙を受け止めていた……。 あの時の男だ―――。 「アンタっ…天野!!」と樹里は驚いた表情で男を睨みつけていた。