光をもとめて


「俺が見る限り、あいつが本当に優しくしてんのは綾都だけだよ」


「…え?」


「あいつ、仕事以外で女に優しくしたことなんてないし、枕営業したことも一度もない。

女がそばにいても、あいつの中はいつも独りだった。

まして自分のことを他人に話すなんて綾都が初めてだよ。

…多分、綾都には心を許してるってことだと思うんだ」


「……そーなのかな…」


「あいつ昔はさ、ケンカばっかしてて誰のことも信じようとしなかった。

ガキみてぇに無邪気で明るく振る舞ってたけど、それはあいつの演技で本心じゃない。それは今も同じだった。

でも、真白が綾都を店に連れて来た時すぐわかった。

お前が真白を変えたんだってな」