光をもとめて


「…ね、アンタの親ってどんな人なの?」


「ん~、俺の親父は、俺が生まれてすぐに病気で死んだらしいからよく知らねぇんだ。
ずっと母さん1人で俺の面倒みてたから」


へらへらとしていたのに急に真白の顔に暗い影が落ちた。


「…物心ついた時から母さんアル中でさ、ムシャクシャしたり男と別れたりするとすぐに俺に手挙げてきてたよ。
でも、俺が高校に上がる頃に母さんは交通事故で死んじまった」


「……あ、…ごめん…」


ヤなこと言わせちゃった…。どうしよう…っ。


「綾都ちゃんがそんな悲しい顔することねぇよ。俺気にしてねぇから」