「親とケンカすんの?」 眉を下げて、心配そうな目であたしを覗きこんでくる。 「…あたしじゃない。親同士のケンカ …ほら、前にクマのストラップの話したじゃん?」 「あぁ」 「そん時まではアイツら仲良かったんだよ。 どこにでもいるフツーの家族だった。 でもあたしが高学年になる頃くらいから、急に仲悪くなっちゃってさ…」 真白は静かに「…そっか」と小さく返した。