「マジでごめんな」 「ちょっと真白…っ!」 真白は中原を残して走り出し、人混みの中に消えて行った。 「綾都ちゃん!」 そう後ろで叫ばれて、少し強く肩を掴まれた。 「!…な、何よ…?」 「どこ行くの?」 真白の額は微妙に光っていて、それは汗だとわかった。 「どこだっていいだろ。つーかもしかして、走って追っかけて来たの?」