あたしが駅に着いたのは５分前。


あいつと尚也くんの話し声が聞こえた。


「なぁ尚也…」


「なんだよ…」


「俺…朱音に嫌われてるかも…」


「はぁ～またそのこと?嫌われてたらキスした後すぐに殴られてるって」


そうだよね…なんて隠れて聞いてるあたしってどうなの!?


「でも…」


「でもなんだよ?嫌われてたら今日だって来ないはずだろ?しかも朱音ちゃんからメールで誘われたんだろ?」


「そうだけど…」


話を聞くのに夢中になってたあたしは後ろに誰かいるなんて思わなかった。