〇●ポーカーフェイス●〇



「いつも一人で何考えてんの?」




生暖かい風が通り過ぎ、長い髪の毛がなびく




私は乱れる髪の毛を気にすることなくグラウンドを見つめた




「何も」





「何も?」




「ただ息を吸って、吐いてるだけ。」




そんな私の答えに西岡俊介は笑った




「お前ってホント変わったやつだよな!!」



「別に」




「でも、俺、嫌いじゃねえぜ、お前のこと」





無邪気に笑う西岡俊足助は思い出したように私の肩に手を置いた





「そうだそうだ…ちょっとお前にお願いがあるんだよね」




そう言ってもう一度口を開こうとする
「無理」
私は西岡俊足助が話し出す前に拒否をした



「いやいやいや…ちょい聞くだけ聞いてよ!!」




そう顔の前に手を合わせ眉を潜めた