「いつも一人で何考えてんの?」
生暖かい風が通り過ぎ、長い髪の毛がなびく
私は乱れる髪の毛を気にすることなくグラウンドを見つめた
「何も」
「何も?」
「ただ息を吸って、吐いてるだけ。」
そんな私の答えに西岡俊介は笑った
「お前ってホント変わったやつだよな!!」
「別に」
「でも、俺、嫌いじゃねえぜ、お前のこと」
無邪気に笑う西岡俊足助は思い出したように私の肩に手を置いた
「そうだそうだ…ちょっとお前にお願いがあるんだよね」
そう言ってもう一度口を開こうとする
「無理」
私は西岡俊足助が話し出す前に拒否をした
「いやいやいや…ちょい聞くだけ聞いてよ!!」
そう顔の前に手を合わせ眉を潜めた

