何も感じない
痛みとか
苦しみとか
悲しみ
そんな感情たちが私の中から昔にいなくなった




私は無表情のまま目の前を見つめた




何も考えずに
何も思わずに
空っぽのままただ目の前を見つめた




まるであの公園でみた篠原葵のように…




しばらく時間が過ぎた後遠くのほうから人の声が聞こえてきた
集会が終わったらしい




そんな遠くのほうから聞こえるかすかな声とともに走ってくる足音が聞こえてくる




声よりも速いペースで近づいてくる
私は前を向いたままその足跡を感じていると早くも教室に入ってきて足跡は止まった




止まった足音と共に「東城さん…!!」そんな言葉が教室に響く




私は振り返ると雑巾を片手に持った篠原葵の姿だった