私の様子をうかがう
私は財布から札束を出しそいつらに差し出す
「これでしょ?これが欲しいんでしょ?あんたらこれ大好きだもんね?
何だっけ?5万?10万で友達になってくれるんだっけ?」
みんなの顔は引きつり、首を振った
「違くて…」
「何が違うんだよ。金ならいくらでもやるからさ、もう私に関わるなっ」
そう札束を投げつけた
ひらひらと舞う札束
それから一切誰も私に話しかけてこなくなった。
あいつらは一切悪いと思っていない
ただ怖かったんだ
自分がやってきたことが
夏華が死んだことが
私がこうなったことが
自分を自分で許すために私に頭を下げた
でも私は許さなかった
許したくなかった
私が許しても夏華は戻ってこない
私の記憶は消えないのだから

