「お疲れ様。いつもの場所で待ってるからおいで」





受話器ごしからきこえる優しい声
私は「わかった」
それだけ言って電話を切った



そして駅前のタクシー乗り場に行ってタクシーに乗り込む
「○○ホテルまでお願いします」
それだけ言って外を眺めた




しばらく走ると大きなホテルの前にタクシーは止まった
私は少し多めにお金を渡し、何も言わずにタクシーを降りた




私がエントランスのところに入ると真っ先にホテルの従業員が駆け寄ってくる




「東城様、いつも有り難うございます。お部屋まで案内します」
そう私の鞄に手を伸ばす




私は首をふり、目をそらした
「大丈夫。一人でいけるわ」


それだけ言い、部屋のキーだけ受け取りエレベーターに乗り込んだ