「大丈夫!!なんて言ったって社長令嬢がいるんだから!!ね?結愛」





私の肩に腕を乗せるサエコ





「社長例お嬢だなんて、大げさ!!でも今日おこずかいもらったから大丈夫だよ??」





そう私も笑いかける
そうするとみんなが笑ってくれた






どうせ有り余っているお金だから
大好きな友達のために使うことに何も抵抗がなかった




みんなで一緒に笑えるなら
みんなで一緒に遊べるなら




そのために使いたいって思ってた






私は隣のクラスまで走り、クラスの中をのぞいた





「夏華~!!」





そんな呼びかけにひょっこりと顔を出す夏華





「今からみんなでカラオケ行くけどいくー??」




そんな呼びかけに夏華は私に駆け寄る




「ごめん!!今日お店の手伝いしなきゃだから!!」



そう掌を合わせて謝る夏華




私は首を横に振った





「そっかそっか!!大丈夫だよ!!頑張ってね??」





「ありがと!!あと、結愛?あまりお金出しすぎるのもよくないと思うよ??」







「大丈夫だって!!他に使うことないし!!」







夏華の家は小さい和菓子屋さんで
夏華はよくお母さんの手伝いでお店に立っていた





そして何故か私がお金を出すことにあまりよく思っていなかった
夏華に何か買ってあげようとしたり
奢ってあげようとしたりすると必ずお金を押し返してきた






その頃私はそんな夏華が不思議で仕方なかった