私のお父さんは大手お菓子会社の社長だった





私は幼いころから何不自由なく暮らしてきた






欲しいものは何でも手に入ったし
お金だって溢れるほど持っていた





お母さんも、お父さんも
とても優しくて、私と妹は毎日幸せだった





家には家政婦さんがいて
身の回りのことは全部やってくれたし




食事はシェフがいていつも本格的なコース料理が出てきた




「結愛??はい、おこずかい」



そう言って手渡してきたのは札束が入った茶封筒




「もう、こんなにいらないのに。じゃ、行ってきまーす!!」





毎月渡される高額なお小遣いを鞄にしまい、学校に向かう





学校について教室に入るとクラスのみんなが私の周りに集まった




「結愛おはよ~!!」




「ねえ昨日のテレビ見た―??」





そんなたわいのない会話がとても楽しくて
みんなと一緒にいることが幸せだった