課題を始めて少し時間が経つ
学校は今ちょうど昼休みだろう




そんなとき携帯電話が鳴る





知らない番号




「もしもし。」




それだけ答えると
少し沈黙が流れる




私は切ろうと思ったとき声が聞こえた





『もしもし?』




私は何も答えない




『もしもし?俺だけど…』





そんな言葉に少し笑えた




『俺って誰。』





『だーかーら、末永!先生に番号聞いた』





「なに?」






『いやあ、二週間学校来ないって朝聞いて…元気かな〜と思って…』






本当ばかなやつ






「普通!学校行かなくていいから逆に楽だよ。」





『そっか、今俺屋上!お前は?』





「だから家だって。」





『そうだった。だからいつもお前がここにいるのになんか変な感じ。』






そんな言葉にまた苦しくなる





私は少し黙り込むとまた末永が話し出す





『とりあえず、お前がいないここは何だか物足りない。二週間後、待ち遠しい』





こんなにドキドキするのは何で





私が好きなのは宏太のはずなのに





そう決めたのに





「二週間後、テストだけど待ち遠しい?そんなところで暇してないで勉強しなよ」





私はそれだけいって一方的に電話を切った





そして、ベランダから今にも雨が降りそうな空を見上げた