〇●ポーカーフェイス●〇




東城の姿が見えてくる




俺は東城を追い越し、東城の目の前に立ち止まる





東城も立ち止まる






そして息切れでかがんでいる俺を見下ろす



「東城…勝手なことしたのは悪いと思って「別に怒ってない。どうでもいい。」





俺の言葉に覆いかぶさるように言い返してくる東城





「あんたたちが面白がってあれを見てたとは思ってないから。理由は何となく予想はつく。」





そんな言葉に俺は首を振った





「お前泣いてんじゃん。あんなビデオ見たくなかったよな…思い出したくなかったよな?」




そう東城の顔をみると東城は俺から目を逸らし、遠くを見つめた





「別に。あんな映像私の中でこの二年間流れ続けてる。




思い出したくなくても、忘れたくても
ずっと私の中でリピートされる。




血の臭いだって




夏華を抱いたときのかんしょくも




だんだん冷たくなって行く感覚も





ずっとのこってる」






そんな言葉に俺はどう返したらいいのかわからなく、






ただ、東城の頭に腕を回し、引き寄せた





俺の腕の中にいる東城





大きく深呼吸をするように息をしていた