〇●ポーカーフェイス●〇



「あなたたちには私の気持ちも、結愛ちゃんの気持ちもわからない。



わかるわけない。




私は怖かった。





やっと抜け出した地獄の毎日からまた地獄に戻ることが。




こういうの慣れてる。ってさっき言ったけど。そんなの嘘





慣れるわけないじゃない!





殴られたら痛いし
蹴られたらアザもできる




臭いとか汚いとか言われたら気になってしょうがなくなるし、





少し笑い声が聞こえてくると、また悪口言われてる。私のこと笑ってるって思う




どこ言ってもそう





家帰っても、寝る時も






あいつらの笑い声が頭から消えない





普通に行きたいだけなのに





ただみんなと同じように普通にがっこうにいって、普通に授業を受けたいだけなのに、




その普通が私にはずっとなかった。」






そうビデオがおいてある机を押し倒ししゃがみ込む





床に落ちるビデオカメラ






その衝撃でぱちっとまた映像が流れた





『きゃーーーー!』





『落ちた!』




騒がしい映像の中





東城はゆっくりとそれに近づく






そして、地面にしゃがみ込み何かを胸に抱え込む




『やーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』






そんな絶叫が響く





『夏華、夏華、夏華、…ごめんごめんごめんごめんごめんごめん。





やだ、やだ、やだ







ごめん













そんな叫び声が聞こえる






ただ力一杯それを抱きしめ、絶叫している





そんなとき、ガラッと教室のドアが開いた