「あなたたちには私の気持ちも、結愛ちゃんの気持ちもわからない。
わかるわけない。
私は怖かった。
やっと抜け出した地獄の毎日からまた地獄に戻ることが。
こういうの慣れてる。ってさっき言ったけど。そんなの嘘
慣れるわけないじゃない!
殴られたら痛いし
蹴られたらアザもできる
臭いとか汚いとか言われたら気になってしょうがなくなるし、
少し笑い声が聞こえてくると、また悪口言われてる。私のこと笑ってるって思う
どこ言ってもそう
家帰っても、寝る時も
あいつらの笑い声が頭から消えない
普通に行きたいだけなのに
ただみんなと同じように普通にがっこうにいって、普通に授業を受けたいだけなのに、
その普通が私にはずっとなかった。」
そうビデオがおいてある机を押し倒ししゃがみ込む
床に落ちるビデオカメラ
その衝撃でぱちっとまた映像が流れた
『きゃーーーー!』
『落ちた!』
騒がしい映像の中
東城はゆっくりとそれに近づく
そして、地面にしゃがみ込み何かを胸に抱え込む
『やーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!』
そんな絶叫が響く
『夏華、夏華、夏華、…ごめんごめんごめんごめんごめんごめん。
やだ、やだ、やだ
ごめん
』
そんな叫び声が聞こえる
ただ力一杯それを抱きしめ、絶叫している
そんなとき、ガラッと教室のドアが開いた

