次の日、私はいつも通り学校へ登校する





こんなふわふわした気持ちになったのは久しぶりだ





でも宏太の前でもまだ笑ったことはない




泣いたこともなければ




怒ったこともない




相変わらず感情はあの日に置いてきたままだった





そして、取りに行こうとも思わない





でも宏太への返事はもう決まっていた。





学校につき、いつものように席に着くと珍しく末永が先に登校していた




「おはよう」




私に向かってそれだけ言う





「おはよう」




私はそれだけ返す





そんな私を眺めている末永





「お前って変わったよな。前まで完全無視だったのにな。それも恋のおかげだな」




そんな言葉に少し顔が暑くなった





「別に。ただあんたがしつこいから」






ばれないようにうつむき、目を合わせないようにする




「よかったな」




そう微笑みながら私をみる




「だから変わってないし。」




「欲を言えば、俺が変えてやりたかったけど、俺には無理だったな」




そう笑いながら言う末永の瞳は何だがさみしそうだった




ぎゅっと押しつぶされる心臓
これは何でだろう





ドキドキとかじゃなくて少し苦しくなる





「だから変えるなんて無理だって。変わる気がないんだから」




そう言って私は机に顔をつけ、寝たふりをした