足早に歩き、震える息を整えた
『優子、お願い。助けて?お願い。私たち友達でしょ?』
『結愛ちゃん、ごめん。私、結愛ちゃんみたいに強くないから』
『ねえ、優子はこいつのことどう思うの??』
『嫌いだよ大嫌い』
『だよねーーーー。てかこいつ何?』
『ゴミ。汚い害虫』
『分かってんじゃん。じゃあ優子害虫はちゃんとぼろぼろにして捨てといてね』
嫌な記憶がまた
頭の中でこだまする
もう思い出したくない
こんな記憶いらない
何もいらない
何であの時私を裏切ったの
助けてくれなかったの
一緒にいてくれなかったの
そんな言葉言っても
何も返ってはこない
失ったものは何も取り戻せない
なら、何も知らなくていい
何もいらない

