〇●ポーカーフェイス●〇


「友達じゃない。」




それだけいい女の横をまた通り過ぎようとすると




「友達ででしょー⁇もう酷いんだから!東城さんの友達?始めまして、私篠原葵です」




そんな呑気な篠原葵のこえで足を止めた





女は少し会釈をし、「中川優子です」
震える声で言った。




そしてまた私の目の前まで小走りで来て、私を見上げた





「結愛ちゃん!やっぱりずっと謝りたくて…ごめん…許してもらえないの分かってるけど…ごめんなさい。」





そう頭を下げる優子






私は何も言わずに歩き出すとまた私の前に現れる




「卒業式のとき、結愛ちゃん言ってたでしょ?どんな手を使ってでも必ず全員に仕返しするって。あのさ、私にももしかして」




「なに?いじめられてんの?」





私がさらっと言うと優子はぽかんと口を開け、私を見た





「やっぱり結愛ちゃんが手を回してたの?」




そうつぶやいた




私は鼻で笑い、裕子の肩を思いっきり押した






その場に倒れる優子
「ちょ、東城さんやりすぎ」
と、篠原葵が止めに入ろうとする