末永は鞄を横にかけ、私のほうをちらっと見て
「おはよ」
そう呟いた





私は何も聞こえなかったようにそのまま前を向いた





「別に無視してもいい。俺はただのクラスメイトだ」






「・・・・」





「でも、お前のことは嫌いじゃない。昨日のことは何も覚えてないから。だから、少しずつでいいから、気が向いたらでいいから、お前からお前のことを知りたい。」









「知らなくていい。私は、汚くて、冷たい。それだけ知ってればいい」







そんな私の言葉に末永はまた私を観察するようにじっと見た





「まあいいよ。お前はお前のままでいい。」




そんな意味深な言葉をいって前を向いた