そのあと車で家までおくってもらった






車を降りる前、私は宏太のほうを向いてじっと見つめた





「なんで、手を出してこない」




「ん?」




「普通の人ならキスとかエッチをしたがる」





そんな私の言葉にふっと笑った





「普通じゃないからかな」





「なにそれ」






「大切だからだよ。大切なものは大事にしたいんだよ。」





「意味が分からない」





「結愛ちゃんが、僕のことをちゃんと好きになってくれるまで待ってるから。そういうこと」






そう宏太は笑った





私は胸が何だかギュッと潰されそうになった。
宏太から顔を背け、そのまま車を出た