「甘いのよ。あんたたちのいじめ。甘ったるいの。やるならね、追いつめて追いつめて…生きてる意味を失うほど追いつめなさいよ。苦しめて苦しめて…自殺したらGAMEクリア。そうでしょ?ねえ、違うの?」





そう一人ひとり睨みつける




「ああ…自殺されるのが怖いの?違うよね?自殺されて世間の目が怖いんだよね??」






静まりかえるトイレは橘さんとむせた荒い息だけが響いている




「大丈夫よ。世間なんてね…一か月もすれば一人人が自殺したって忘れちゃんだから…消されちゃうんだから…ほんとだよ??試してみる??この子で??」





そう橘さんを見下ろすとトイレにいた女子は一斉に外に逃げていき、橘さんもふらつきながら立ち上がり、トイレから出て行った





そんな彼女らを見送り、トイレは一段と静まり、何の音も聞こえなかった





私はトイレの個室から出て、振り返ると怯えながらうずくまるオカモトさんの姿があった





オカモトさんは怯えた顔をしながらも口を開いた




「助けてくれたの?」