不良の印



「スー...スー...」


隆弘さんの寝息


ん...


目が覚めた


あたしは立ち上がって倉庫の出入り口で座り込む


「月が...綺麗...」


ここ、景色がいいんだ...


普通じゃ見えないけど...ここは空が見渡せられる


少し行けば海もある


...いいとこだね、ここは...


「理紗ちゃん」


肩をポンとされる


「弘毅さん...起こしちゃいましたか?」


「ううん。俺、寝なくても平気だからさ」


あたしの隣に腰をおろす弘毅さん


「あの...」


「ん?」


「隆弘さんって...どんな人...ですか...?」


「アイツに興味あんの?」


「そうじゃなくて...」


顔が熱くなる...


「あははっ、理紗ちゃんって本当に可愛いな。教えてあげるよ、アイツのこと」


「お願いします」


「かしこまらないで。面白いから」


クスクス笑う弘毅さん