ヘロルドが腕を振り上げた瞬間、アザエルは分厚い水の壁を作り上げた。
「そのような柔い盾など、わたしの風のや刃には通用せぬ!!」
放たれた見えない風の刃は、びゅんっと横切り、アザエルの水の壁に勢いよくぶち当たった。
いとも簡単に水の壁を通り抜けた風の刃だったが、なぜかアザエルに到達する前に、彼はすっとその攻撃を余裕有り気に回避していた。
今度は、傷一つ見あたらない。
「な、何!?」
アザエルはヘロルドの単純すぎる攻撃を完全に見切っていた。もうこの攻撃はアザエルには通用しない。
風の刃が水にあたる瞬間に、アザエルはその進路を予測するという対抗手段を編み出したのだ。
(なるほど・・・。高い魔力を持つ割に、攻撃の工夫がなされていない・・・。闘いに対してはまるで素人か・・・)
最近になって、初めて実戦に出たヘロルドの闘いでの経験はひどく浅く、未熟なものだった。更に、無駄な動きが多いことから、剣術が長けていないこともすぐに感じ取れたし、僅かな戦闘で荒い呼吸を繰り返していることからは、体力の低さも相当のものだ。
即ち、この男は雑魚。アザエルの見解はこれだけで十分であった。
アザエルは比較的離れた距離でも攻撃可能な水針を放った。
ヘロルドは、反撃されたことにひどく動揺していたようだったが、すぐに得意の突風でその水針を吹き飛ばすことに成功した。
「そのような柔い盾など、わたしの風のや刃には通用せぬ!!」
放たれた見えない風の刃は、びゅんっと横切り、アザエルの水の壁に勢いよくぶち当たった。
いとも簡単に水の壁を通り抜けた風の刃だったが、なぜかアザエルに到達する前に、彼はすっとその攻撃を余裕有り気に回避していた。
今度は、傷一つ見あたらない。
「な、何!?」
アザエルはヘロルドの単純すぎる攻撃を完全に見切っていた。もうこの攻撃はアザエルには通用しない。
風の刃が水にあたる瞬間に、アザエルはその進路を予測するという対抗手段を編み出したのだ。
(なるほど・・・。高い魔力を持つ割に、攻撃の工夫がなされていない・・・。闘いに対してはまるで素人か・・・)
最近になって、初めて実戦に出たヘロルドの闘いでの経験はひどく浅く、未熟なものだった。更に、無駄な動きが多いことから、剣術が長けていないこともすぐに感じ取れたし、僅かな戦闘で荒い呼吸を繰り返していることからは、体力の低さも相当のものだ。
即ち、この男は雑魚。アザエルの見解はこれだけで十分であった。
アザエルは比較的離れた距離でも攻撃可能な水針を放った。
ヘロルドは、反撃されたことにひどく動揺していたようだったが、すぐに得意の突風でその水針を吹き飛ばすことに成功した。


