「どうかしたか?」
ぼすんとベッドに靴のまま豪快に寝転ぶと、エフはつまらなさそうに言った。
「いえ、なんでも・・・!」
ベッドの上ですっかりリラックスモードのエフは、とんでもないことを口にし始めた。
「なんかよ、その事件にお前の仲間が関わってるってことねえよな?」
ドキリとして、ルイは心臓を押さえながらわざとらしい笑みを浮かべる。
「あははは~~、嫌だなあ、エフったら。まさかそんなことある訳~~・・・」
「いや、どうだかな。そんだけの突風だ、巻き込まれて一緒に吹っ飛んだなんてことあるかもしんねぇぞ?」
ルイは、やはりクリストフや朱音に何か起きたのではないかと思い始めていた。
仮にその突風とやらがクリストフの魔力によるものであったなら、彼が何もないところであの力を使うとは到底思えない。何か力を使わなければならない程切迫した状況に追いやられていたに違いなかった。
急にそわそわと落ち着きを無くし始めたルイを見兼ねて、エフははあと溜息をついて起き上がった。
「しゃあねえな・・・。もうついでだ、その事故現場とやらに行ってみっか?」
こくこくと目を潤ませて頷く灰色のルイの眼を見て、観念したようにエフはぼりぼりと頭を掻く。
エフは粗暴で大雑把なところはあるものの、見所のある面倒見のいい青年のようであった。
二人はリストアーニャの北の検問所へとやって来た。
検問所前には国のお役人がわらわらと集まり、何か忙しなく話している。どうも、国境を出たアストラの領土内に突風で飛ばされた物達が散らばっているようで、簡単には往来できないでいるらしかった。
その他にも、どうもその噂を聞きつけた一般人も多く群がっていて、とてもじゃないが検問所を通ることなどできそうにない。
ぼすんとベッドに靴のまま豪快に寝転ぶと、エフはつまらなさそうに言った。
「いえ、なんでも・・・!」
ベッドの上ですっかりリラックスモードのエフは、とんでもないことを口にし始めた。
「なんかよ、その事件にお前の仲間が関わってるってことねえよな?」
ドキリとして、ルイは心臓を押さえながらわざとらしい笑みを浮かべる。
「あははは~~、嫌だなあ、エフったら。まさかそんなことある訳~~・・・」
「いや、どうだかな。そんだけの突風だ、巻き込まれて一緒に吹っ飛んだなんてことあるかもしんねぇぞ?」
ルイは、やはりクリストフや朱音に何か起きたのではないかと思い始めていた。
仮にその突風とやらがクリストフの魔力によるものであったなら、彼が何もないところであの力を使うとは到底思えない。何か力を使わなければならない程切迫した状況に追いやられていたに違いなかった。
急にそわそわと落ち着きを無くし始めたルイを見兼ねて、エフははあと溜息をついて起き上がった。
「しゃあねえな・・・。もうついでだ、その事故現場とやらに行ってみっか?」
こくこくと目を潤ませて頷く灰色のルイの眼を見て、観念したようにエフはぼりぼりと頭を掻く。
エフは粗暴で大雑把なところはあるものの、見所のある面倒見のいい青年のようであった。
二人はリストアーニャの北の検問所へとやって来た。
検問所前には国のお役人がわらわらと集まり、何か忙しなく話している。どうも、国境を出たアストラの領土内に突風で飛ばされた物達が散らばっているようで、簡単には往来できないでいるらしかった。
その他にも、どうもその噂を聞きつけた一般人も多く群がっていて、とてもじゃないが検問所を通ることなどできそうにない。


