思わずうつむいてしまう。 「ほら、顔上げろ」 月野に促され少し顔を上げる。 「もし、それでも辛いなら…」 視線を合わせる。 「そん時は…そばにいてやる」 そう言った月野の目は今までで一番優しい目をしていた。 「ほら、行け」 ポンと背中を押す。 「……っありがとう!」 私は急いで教室を出た。