「舞姫」
「うん?どうしたのじゃ?」
「今日から姫の身を護らせていただくものですお見知り置きを」
「名はなんと言うのじゃ?」
「名を名乗るなんて恐れおおいです…」
「名は?」
「はっ…霧隠才蔵と申します…」
「お主は忍びか?」
「はいそうでございますあの私と別に付くものがおりますので」
「よい入れ」
「はっ私は猿飛佐助と申します以後お見知り置きを舞姫」
「堅苦しいあいさつは抜きじゃ散歩の時間じゃついてまいれ」
「はっ」


「なにも申さぬのか?」
「殿様から必要以外ものを申すなとのことなので」
「父上のことなどどうでもよい…何か申せ我は楽しいのが好きじゃ」
「はっそれでは…あっ藤乃花の花詞を知っておられますか?」
「歓迎、恋に酔うなどだろう」
「知っておられましたか?」
「幼き頃から教養を強いられてたからな…だが我は忍びの真似事ならできるぞ」
「真似事とは?」
「父上には秘密じゃぞ?我は1日に一回は脱け出しては忍びの教養も習っておったのじゃ」
「それで舞姫がいないときがあって私たちに護るよう言われたのですね殿様は」
「そうかもなー父上は過保護すぎるのだ…」
「舞姫今日はもう遅いですしお休みになられたらどうです?」
「そうじゃな…また明日来てくれるな?約束じゃぞ」
「当たり前です私たちはあなたの護る立場なのですから」
「そうだよ舞姫」
「佐助お前はどこに居ったのじゃ?」
「城内の見回りですよ仕事は舞姫の守護だけじゃありませんからこれからは交代で舞姫をお守りいたします」
「そうであったか…大変じゃの…」
「じゃあ失礼します何かあったらすぐお呼びになってください私か佐助がすぐやって来ますので」
「わかった」
「じゃあ…」