3学期が始まりはじめたころ

俊平は揺れていた。


もちろんそんなつもりはない。

でも忘れられない子が待っている。

前日に渚からまた一通のメールがきていた。


「私は待ってるからね。」

無理なことはよくわかっている。

しかし今の渚には関係なかった。

そんな気持ちが通じたのか、

俊平からの返事は意外なものだった。