鈴の音が響く頃


「とりあえず、戻るぞ!紫!!」

「ああ」



一瞬にして二人の姿が視界から消える
それと同時に私の体も急に軽くなった


「・・・治った」

『だろうな』

楓ちゃんがフワリと私に近づく


『・・・少々、響古に甘えすぎていたな』

「そんなこと・・・!」

「大丈夫?響古・・・」


小さくなった紫さんが私の座っている足元にいた

本当に、心配そうな顔で

「・・・・・・・」


紅は、珍しく、静か



「ほ、本当に大丈夫だよ!!もういつもどおりだし!!」


・・・なんて言っても、みんな信じてくれない

みんながいつもより低姿勢だから、どう接すればいいか
分からない・・・・!!



キーンコーンカーン・・・

「あ!!!」

『響古、授業は?』

「みんなが心配だったから、抜けてきたんだけど・・授業、終わっちゃったね」

「・・・・」

「・・・・」


「と、とりあえず、みんなでお弁当食べよーーーーう!!!!」


もう無理にでも明るくするしかない


・・・鈴姫だったら、霊力も私の倍以上あって
みんなに気を遣わせることも、
なかったんだろうな・・・

そう考えると、申し訳ない気持ちでいっぱいだ