「紅も、紫さんも、特殊な存在なんだよ…分かるでしょ?」
「もちろん、分かってますよ」
杏が、さっきとは
全く違う
明るくて、ルンルン…
今日の杏は気分の上がり下がりが激しいな…
「だから、私は別にどうとも。まあ、スゴいとは思うけど。…あの二人の、鈴姫に対する愛も」
「鈴姫…」
いきなり声のトーンが下がったかと思うと、
ダランと力なく椅子に寄りかかる
「…ちょっと、杏、大丈夫?!」
手を伸ばし、ゆさゆさと
杏を揺らす
「鈴姫かあ…どんな人なんだろ…」
「さあ…楓ちゃんの話だと、村一番の美女だって」
「なるほど。で…」
「っ?!」
グイッと
私の腕を引っ張る
「…響古の前世…」
「ちょ、ちょっと、杏?!ホントに大丈夫?!」
「大丈夫よ!!!」
ぱっと、私の腕を離す
「いや、今日の杏は何かおかしい!」
変すぎる
感情の起伏が激しい…!
「…響古。私ね…不安なんだと思う」
「……………へ?」
またもや唐突な
「響古は、鈴姫の生まれ変わり。鈴姫は、紫さんや紅くんを呼び出した人。でも、私は?」
…物凄く、悲しそうに
杏が呟いた
「私は、みんなと無関係だ…」
「そんなことないよ!!!」
どうしちゃったの、杏?
いつも元気で自信に溢れてるあなたが…

