鈴の音が響く頃


バン!!!!


という音と共に、
複数の白い服をまとったおばさんが
こちらを一斉に見る


「ここの学校の生徒さん…?」


一人のおばさんが私に近付く


肩に乗った二人は硬直したままだ



「はい、ごめんなさい。部屋を間違えちゃったみたいです」

あはは と笑ながら話す


「そう。いい匂いにつられちゃったのかな?」


白い服…割烹着を着たおばさんもにこやかだ



「そうかもしれないです。お昼、楽しみにしてます」
「ええ。頑張って作るわ。」


そう言っておばさんは
自分の定位置につき、作業を進めた

私はそっと部屋を出て、
扉を閉める




「…この学園は、給食制なの。さっきの人たちが、ご飯を作ってくれるの。…わかった?」


「…………」
「…………」


二人は沈黙したままだ



「あの、聞いてる?」


ちらっと、肩に乗る二人を見る


「あ、あれ?!?!」



辺りを見回す


さっきまで肩に乗っていた二人の姿が、見えない



「く、紅?!紫さん?!」


どこかに、落とした?!



「うそっ…どこに…いたっ!!!!」



首の辺りがチクッと痛む