「とりあえず、私や響古は、あなたたちのいた時代の事を、よく知らないの。だから、調べてみる必要がある…まずはそこから、ね」
「ってことは、杏、協力してくれるの?!?!」
「あったりまえでしょ!」
杏が、にかっと笑う
「こーんな面白いこと、滅多にないもの!!!!!」
腰に手をあて、自信満々に語る
「こっちは全然おもしろくねーよ」
「まあ、そういわないで。仲良くしましょ。紅くん。楓ちゃん。…紫さん」
杏が、ひとりひとりを
ゆっくり見回しながら名前を呼ぶ
「響古。あんたはお姫様であり、リーダーなんだから、しっかりしなさいよ!!」
「杏…!」
私がリーダー
たしかに、そうかも。
でも、杏の方が強い。
その強い杏が、私を支えてくれる
そして不思議な存在たち…
紅、紫さん、楓ちゃん
私は、まだまだわからないこと
知らないことばかり
…まだ、スタート地点に立ったばかりだ
きっと、これから始まる
どんなことが起こるか、分からない
「みんな、どうかよろしくお願いします!!!!!!」
私は、立ち上がり、
頭を下げる
「…っしゃーねぇな」
ちょっと照れながら私を見る、紅
「こちらこそ」
優しく微笑んでくれる
紫さん
「頑張ろう、響古!」
拍手を送ってくれる、杏
『よろしく頼む。キョウコ』
私を導いた小さな妖精
楓ちゃん
まだ、スタート地点に立ったばかり
鈴の音に導かれて、
私は出逢った
鈴姫の、声に惹かれて

