鈴の音が響く頃


「響古ちゃんが謝ることじゃないよ」


紫さんが優しくにっこりと微笑んでくれる



「俺達の時代ですら、人は争い、憎しみ、土地を汚してきた。それは1000年前も今も、全然変わらない。でも…」



紫さんと目が合う

最初に会ったときの印象とは全然違う…
暗い紫の瞳が
静かで、深くて…



「鈴姫の魂を受け継いだ君が、ここにいる。時代は絶えず変わらず、進化するものだけど、鈴姫と君の魂は1000年たった今でも変わらず美しいままだよ。それだけで、俺は救われるし、希望になる。一番大事だし、守りたくなるよ」



…さら〜っと、恥ずかしいことを言われた気がした…

「紫、なにいってんだ?いきなり…響古は顔が赤いし」


「あ、赤くない!!!!!!」


ぱっと
自分の顔を両手で隠す


「なんだあ?こいつ」

「や、やめて!人の顔を覗かないのっ!!!」


紅が私の顔をじろじろ見てくる


紫さん、からかって言ったの…?