鈴の音が響く頃


「なっ…紫…響古の肩をもつのか…」


「紫さん…!!ですよね!!!!私もそう思います!!!」



よかった…紫さんが同意してくれると
本当に心強い




『鈴姫を上回る霊力の持ち主など、そう容易くいるものではないぞ』

楓ちゃんが
まだ悲しそうにうつ向いている



「俺達の時代は、ね…
でも今は1000年後なんでしょ?もしかしたら、居るかもしれない」


『バカなことを…』


楓ちゃんが苦笑する



『ああいう力は、衰えていくものなのだよ。人間は汚れ、罪を重ねていく。
お前達にも分かるだろう?』


「オレも門番の意見に賛成だな!
オレ達の時代より、黒い気配を多く感じる。
それは紫も感じるだろ?」


「うん。感じるよ。
俺達にとっては、きっと住みにくい土地になったんだろう」


「ご、ごめんなさい…」




私は知らずに謝っていた


だって、その通り。


空気を
水を
森を


全て汚してしまったのは
私たち人間だ…