「たしかに、力の波動は感じるね…でも、どうやって?俺達と同じように、鈴姫の霊力は限界のはず…」
『それが、私にもわからない』
楓ちゃんは申し訳なさそうにうつむいた
『あの3人が去ったとき、私は意識が引っ張られるような…はっきりしない状態になってな。
そして意識がはっきりしたときには、
既に3人の宝玉は無くなっていた…』
「おい、お前門番だろ?!
それ以前に地主神だろ?!
その土地を守り、監視する役目のお前が…!」
『本当にすまない…』
今にも泣き出しそうな楓ちゃん…
「楓ちゃんは悪くない!
きっと、楓ちゃんを良く思わない人が、邪魔したんだよ!!
そして紅!!言い過ぎ!」
ビッと紅を指差す
「はぁ?オレは当然のことを言っただけだ!なっ!紫!!」
自信たっぷりで紫さんに
話題を振る…
「そんなことないですよね?紫さん!」
う〜ん…と深く考える素振りをする
「確かに、本来の門番の役目は、その土地を守り監視すること。だから今回は門番にも不備があったね」
「だろ?!」
へへーん と、勝ち誇った笑みを私に向ける
そんな…
楓ちゃんは悪くないよ…
「だけど、響古ちゃんの言う通り、誰かが門番の監視を掻い潜るために
邪魔をした可能性はあるね。それか、そいつが門番を押さえられるだけの霊力の持ち主か」

