鈴の音が響く頃

「いない?なんでだ?」

紅が首をかしげる


『あやつら…
蒼(あおい)、橙(ほの)、翆(えにし)は…
"依り替え"をした』

「なっ…!!!」
「はぁ?!?!」



二人が叫んだのが、ほぼ同時だった


「…"よりがえ"…?」

『式神自らが自分の主を変えることだ。
だがそれは、契約を解除しないと出来ない。
まだ、他の3人は鈴姫と契約をしている
でも、"依り替え"をしてしまった…』


「それをすると、どうなるの?」


『本来なら違反と見なされ、式神は消失する
だが、3人の宝玉はまだどこかにあって、活動している
鈴姫の水晶を見れば分かる』


楓ちゃんが私の持つ水晶を指差す


『よく、見てみるといい』
「うーん…?」


透明な水晶をじーっと見る
すると、水晶の中に
光る5つの点が見える

さっきまで、ほんとに透明で
何も見えなかったのに