「そしてもし、今度は式神である俺達の力で、あの祠に一瞬で移動しろと言われたら、出来る?」
「……」
紅が珍しく沈黙している
心なしか、あのツンツンしてた赤茶の髪が
元気をなくした…ように見えたのは、完全な私の気のせいだね
『そういうことだ。お前たちは霊力が足りず、自分の姿すら維持できない状態なのに
私は姿を取り戻し、そして移動魔法も可能としたのだよ。』
「で、でもどうやって
その霊力…とやらを手に入れたの?!」
紅や紫さんと同じ状況のはずなのに…
『簡単さ。私はもう、
キョウコと契約したからね』
「は?」
『あの、キョウコが初めて鳥居をくぐった瞬間に。
そして契約したからこそ、私の声がキョウコに聞こえた』
「い、いつのまに…?!」
というか、一方的な契約過ぎる気が…

