何か、俺の胸元から寝息がスッースッー聞こえるぞ!?





まさか―――!!








毛布を少しめくり、恐る恐る中を覗く中村先生。








金髪の長い髪の毛。









ニヤニヤと幸せそうな顔をしながら口の端から少しヨダレを垂らしているこの顔……。








コッ・コイツ………!!!









二戸 梨杏!、俺が寝静まったのを見計らって上手く忍び込んで来たとは………。







両頬を思いっきり摘まんで、伸ばして、起こしてやる!







二戸 梨杏の両頬を摘まんでビヨーンと伸ばす中村先生。







――ハッハッハ、子狸みたいな顔だ。







笑っている場合じゃないな、俺。







「起きろっーーー!!」







中村先生の大きな声に驚き、目をパッチリと開けてパチパチと瞬きをしている二戸 梨杏。







「うはっー、もう朝なんだね…。あぁ~~あ、梨杏眠い、ムニャムニャーー……」






再び瞼を閉じて二度寝をしようとする二戸 梨杏。







「この場に及んで―、二度寝をしようとは!まったく、肝の座ったヤツだな!」