――午後6時30分――






――リビング――







「二戸―?持って帰って来たお前の荷物一式はとりあえず寝室の部屋へ入れておいたから」






「ありがとう、先生!」






「荷物、今見てこいよ。メイク落としも、忘れずにちゃんと持って帰って来たぞ!」







「うん。そろそろ、普段着に着替えたいし。メイクも早く綺麗に落としたいから」







――そうか、俺は着ぐるみ姿の二戸、結構気に入っていたのに。







二戸 梨杏が寝室へ向かう。






中村先生はキッチンへ向かい濃い紺色のエプロンを首からかぶり腰ひもをギュッと縛る。






「さあ、俺は夕飯の支度でもするかー!」






キッチンのテーブルにカセットコンロをボンッと置き、すき焼き用の鍋を上に乗せる。






――今日は“すき焼き”だ!






手際よく野菜を包丁で切り、すき焼き用の鍋に肉や野菜を入れていく。






高級な国産牛の香はやっぱり、違うな~~!






昼飯を食べていない分、しっかりと食べて栄養を補なわないと――。